医療特撮部LOG

特撮好きな看護師の送る日々の記録

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命、産むとき

たとえどれだけ書くのが遅くなってもこれだけは書きたかった。




現在、小児看護の実習中。



先週は母性看護の実習。



あまりにも苛烈を極める実習であったために本当に一度も更新することすらままならなかった。



それから約1週間。



それでも書きたいことがある。








先週、俺は母性の実習中に幸運にも分娩経過を見学させていただくことができた。



そもそも分娩の見学ができるということ自体、稀なことだ。



俺達の実習中に産気づいていなければならず、かつ正常な経過をたどっており



そしてもちろんのこと見学を産婦さんが認めれくれなければならない。



ましてや男性である俺に見学を許してくれるなんて、なかば諦めかけていたことだっただけに嬉しかった。








そんな幸運に恵まれ、文字通り千載一遇の瞬間に立ち会うことができた。



普通に生きていて、命が誕生するその瞬間に居合わせることがこの先何回あるだろう?



自分の子どもの出産に立ち会うことができるかどうかはわからない。



看護師と言う医療職についたところで助産師でもなければ、分娩室で介助はできない(男性だし)



本当に、少ない少ない稀少な体験をさせてもらった。



きっと医療者として勤めるなら、これから先人の死に触れることは多いだろう。



そしてそれは患者であれ誰であれ、必ず訪れるときであるので覚悟しておかねばならないことである。



それが、たとえ・・・親であっても。



しかしこうした生命が誕生する瞬間に立ち会うことができるというのは、想像ができないことだ。



それを目の当たりにすることができた、それは実習を受けたなかで最も幸せなことだ。








分娩と言うのは初産なら通算で15時間以上は当たり前に所要し、



経産であったとしてもその半分くらいの時間は要することが多い。



さすがにそれら全ての時間にはいっていることはできないので



俺達が見学したのは、分娩第2期・子宮口全開大からである。



もう胎児は子宮の中を降りてきていて、あとは頭を出して身体を出してくれば生まれる状態である。








この時点から介助にはいったのだが、すでに援助していた助産師さんは汗びっしょりなのはもちろん



産婦さんのほうも、長時間の分娩に疲れ、汗をかき、息を切らしているところだ。



俺は右手に周り、いきむときに手を握り、そして腰部のマッサージをさせていただいた。



子宮という臓器がなく、月経の痛みも知らず、ましてや分娩の痛みもわかることなんて俺にはできない。



だけど握られた腕から伝わってくるものすごい力から、命の強さ、重さ



そして命を産むということに要する母親のエネルギーの高さを知った。



指が折れるかと思うくらい握られ、どこからこんな力が湧いてくるのか、あとから疑問に思った。



(このときは俺も分娩に必死だった)



あとで見てみたら、握られた腕にはくっきりとその跡が残っており命の足跡もとい腕跡のように思えた。



耐え難いであろう産痛に耐えつつ、これから生まれてくる児のために酸素を送り



そしていきんでいるその姿は見ているこちらまでその痛みが伝わってくるようであった。








胎児の頭が、膣から見えたり見えなくなったりすることを排臨というが



ここまでくると本当にもう少しで生まれるため、見ているこちらまで力がはいってくる。



さらに進むと、常に頭が出続ける発露という状態になりあとは身体がでるだけになる。



そして身体を骨盤の道にそって回転させ、助産師が取り上げるのだ。



頭がでてから身体がでるまでは、加速度的に早くなり意外なほどあっという間にでてくる。








そして胎盤から続く臍帯がつながったまま、生まれた胎児は母体の胸のうえに乗せられる。



母と子をつなぐ命の絆である臍帯がつながったまま抱き合う姿は今までにない感動があった。



「やっと・・・会えたね・・・」



と嬉しそうに、愛おしそうに生まれたばかりのわが子を抱きしめる姿を見て



見学していた俺達は、よくわからないけど目頭が熱くなって泣いてしまっていた(3人見てて、3人泣いた)



そしてご家族の方も嬉しそうにその様子を見ていた様子は



本当に幸せに包まれた空間で、とても居心地が良く暖かいものに包まれたような感じだった。








俺の親も、こうして俺を産んでくれたんだろう。



1年近く身重の身体で、1日くらいの分娩時間で、想像できない痛みのなかで・・・



そう思ったらすっげー感謝してもしきれない気がしてきた。



最近、俺が成長したのかそれとも親が老けたのか



どうも小さく丸くなって、どことなく頼りなくなっていたように感じていたのは多分気のせいじゃない。



だから出来る限り、親孝行をしていきたいと思う。



そして女性と言う存在も、子どもと言う存在も、大切にしていきたい。










俺は思う。



誰もが一度は分娩の過程で自分が母親から生まれる瞬間を見たほうがいいのではないかと。



あれほどの苦痛に耐え、時間をかけ、そしてそれを上回るほど大きな愛で包む存在があるのだ。



そうしたら、親がそこまでして産んでくれた自分をきっと大切にできる。



そしてこの世界に産んでくれた親をきっと大切にできる。



そして他の誰かが同じような思いをして産んだ他者を、きっと大切にできる。



そんな輪が、ずっとつながっていけたらなと思う。








病院にくる人は、その多くが疾患やケガを抱えている。



生まれた以上、誰でも死へと向かっていくわけだが



いずれ亡くなるにせよ生命の誕生ほど輝かしいものは無く、命ほど愛おしいものもない。



たくさんの人のたくさんの生命を看護ることができる看護師を、この道を選んで本当によかったと改めて思えた。










さて、そんな生命の誕生を知りつつ今は小児実習にいっているわけだけど



ここで(こじつけっぽいけど)妙な縁が。



受け持っている人の兄妹の名前、一文字づつとると「優咲」になるんですよね。



まー、全く持ってどうでもいいことでなんのつながりもないことですが



自分のHNの一文字づつを持っている兄妹なので、ちょっと他人のような気がしなかったり。



あと3日、小児実習頑張ります。





しかしこれはこれで終わりを告げそうなんだけど、また別の問題が。



どうやらうちの知っている子が、いじめられているらしい。



そこでいじめ(られた)経験のある俺がフォローしてくれと・・・



なんたる難しい学外実習だろう。。。



そもそも俺はいじめられたらしいけど、自分がその事実をいじめと認識していなかったという



全くもってノーテンキかつポジティブな人間なんでアドバイスできるのだろうか;;



まぁ、いじめてるってのも俺の知っている子たちなんで介入しようと思えばできるんだけど。



小学生のことだし、なるべく介入せずに自分たちで解決してくれたらと思うんだけど難しいだろうなぁ・・・



最近、そういう子たちのところに俺が行っていなかったので参加している保護者の人から



「最近、優咲くんがきてないからこういうことがおきちゃったんだ・・・」と、言われてるらしく・・・



変に期待というか信頼があるだけに、実習よりもこっちのほうが難しい問題だよぅ。






ということも絡んでいるんで、なおさら人を大切にするということを考えさせられる次第。



誰かが大切にしている存在を、傷つけることなんて誰にも許されることじゃないですからね。



いつ、どんな場合でも絶対に傷つけちゃいけないものはあるし、踏み越えてはいけない一線はある。



それを子どもに教えないとなぁ・・・



親が気付かなかったり、指導できなかったりしたら、それをフォローするのも1つの役割ですから。



看護師として、というよりはその集団の年長者としてとか地域に住む(一応)大人としてとかね。





本当に、いつになっても人の心は難しいね。



でもこれだけはわかった。



親が産んでくれた自分、自分を産んでくれた親、他の誰かが産んだ他者。



どれもとっても大切で、愛おしくて、慈しむべき存在なんだよね。



誰であっても、大きな愛をもって接するように生きていけたら幸せだなぁ。



だって自然と誰かに感謝することにもなっていくのだから。





愛が深いところには、
絶え間なく、希望が流れ込んでくる。

(英語)
Where there is great love,
there are always wishes.

(ウィラ・キャサー)


http://ameblo.jp/crystal-hanetaro/entry-10027242313.html
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  4. コメント:1

第47話 メフィラスの遊戯 | ホーム | 6話 サギ師の品格

コメント

■無題

よう。久しぶり。
出産を見たのか・・・。
神秘的だったみたいだね。
俺たちもいつかパパになるんかね~
あーあ怖いような、楽しいような。
とりあえず不安だわな。

いじめ?そこで僕の出番ですよ♪
まぁ俺もノーテンキな方だからなw
イジメってのは結局自分が嫌だと感じなきゃイジメにならんしな。
逆に些細な事でも本人が不快に思ったらイジメになるんだよな。
さすがに小学生とかだと、言って理解させることは難しそうだよな↓
そのくらいの年齢はいじめるの対象はコロコロ変わるものだしな。
中学生だったら、う~ん。。。やっぱりいい友達を見つけることかな?
うちらの学校は優等生すぎたような気がするぞ。
高校とか大学に行ってさ。中学の時のクラスの事とか話すと驚かれるもん。真面目すぎだって!
高校生は・・・部活しろ!w
イジメとか考える余裕ないから!
まぁとりあえず気の持ちようだろ!!!

えなる 2007-03-07 06:04:43 [コメント記入欄を表示]
■感激です

体験できてよかったですね。また、この日記を書いて下さってありがとうございます。読んで良かったです!私は前に一度死んでしまいたいと思った事ありました。でも親がこの世に与えてくれた命…無駄にしちゃいけない事、そしてその親がいつか去って行くという順番は守らなきゃ。親が去って行く時は悲しいけどでもいっぱいの感謝な気持ちを持とうと思いました。

ましゃましゃ 2007-03-07 19:25:59 [コメント記入欄を表示]
■無題

いじめ対策は・・・
まず、事実を確認して当事者を一人ずつ呼んで話を聞いて・・・

まぁ、これはこちらの仕事ですから、
優咲さんは見た事実だけを学校、または関連機関に
教えていただければOKです。

実習でめったにない経験ができる手すごいですね。
きっと神様がいい看護士になれ、って言ってくださってるんですよ。
残りの期間もがんばってくださいね。

益田クマ吉 2007-03-07 22:08:22 [コメント記入欄を表示]
■無題

免許取得と就職活動に釣られている(?)俺、参上。

貴重な経験をされたみたいですね、確かに産みの苦しみは男性には永遠に理解ができないものですから。
もし自分に奥さんが居て子供を産む時であっても、今回の優咲さんのように手を握ってあげる事くらいしかできないですよね。女性とは偉大です…

イジメに関しては難しいですね…特に小さい子同士のものは内容がストレート過ぎて。
でも、保護者の方の「優咲くんがきてないから~」というのは、どうなんだろうと思います。

まだ研修は続くようですので、体に気をつけて~


ヴァリス 2007-03-08 00:49:00 [コメント記入欄を表示]
■幸せ

優咲様を、心から誇りに思います。

素晴らしい体験ができて、素晴らしい愛をしることができて、本当にお幸せでございましたね。

私もとーっても長い間、苦しみ続けましたが、あの痛みをすぐに忘れてしまいますのでございます。
ベビーがそれ以上の幸せを運んでくれますもの。

十月十日、私のおなかのなかで、一緒にとても素敵な時間を過しました。
そして、待ちに待ったご対面の時でございます。
女に生まれて本当によかったと幸せをとてもとても感じました♪

こんなにも感動できる瞬間はないと思いました。
たくさんの愛を運んでくれるベビーに心から感謝したいと思います。

ベビーの存在こそが愛でございます。

とっても素晴らしい日記を拝見させていただけて、またまた素晴らしい感動を思い出してとっても幸せな気持になりました。

心からありがとうございました。

プランタン 2007-03-08 11:57:45 [コメント記入欄を表示]
■なんか

読んでるだけで、僕もその現場に居合わせたような錯覚?というか心境になって感動した(つД`)


忘れかけていたような、いやむしろ今まで気づかなかったようなことに気づかせてもらえたよ。ありがとう!!

ドン 2007-03-09 01:33:49 [コメント記入欄を表示]
■>出産

>えなる
昨日はすっきりできてよかったな。
自分の出産シーンみたら、もっと迷いはふっきれるかもよ。
俺らもそろそろ親になってもおかしくない年齢だからねぇ・・・
でもま、子どもは可愛いから待ち遠しいな♪
いじめに関しては全く持って同意見、さすがだw
とりあえず関わり方を探ってみるよ。

>ましゃましゃさん
ブログを読んでいただいて、感謝されるなんて
これほどブロガーにとって嬉しいことはございません。
辛いことや耐え切れないことがあると死んでしまいたいと思ってしまいますよね。
自分も、親の前に死ぬなんてことはないようにしたいですね。
最後には感謝して、それで逝けるようにしたいものです。

>クマ吉さん
いじめ退治の専門家にはやはり教育者ですよね!
学校でも躍起になって解決してほしいものですが
いかんせん、透明性が無いのでよくわからないんですよねぇ;;
貴重な体験を活かし、これからに臨みたいですね。

>ヴァリスさん
なんの免許でしょう、気になりますw
産みの苦しみはわかりませんけれども
それでもわかろうとしてなんとか援助はしたいものですね。
本当に女性の強さには驚かされます。
いじめに関してはなんとかなりますよb
保護者に言われている以上、たまにはでていかねばw
ヴァリスさんも就職活動、がんばってくださいb

>プランタンさん
赤ちゃんって、言ってみれば1つの愛の形ですよね。
本当に素晴らしい体験ができたと思っております。
苦しい時間に耐えた以上の喜びを赤ちゃんが運んで来てくれるんですね。
それはもうきっと感無量の瞬間でしょう。
ただ見学をさせていただているだけでも
その溢れそうな幸せを感じることができたので感謝感謝です。
次に見るのは自分の子どもの出産でしょうか。
そのときはきっと今以上に喜び、泣き、幸せを感じるのでしょうね。

>ドン
そういってくれるとこの日記を書いたかいがあるよb
俺も出産を見てて、気付かなかったことに気付かさせてもらったからね。

優咲 2007-03-10 17:20:58 [コメント記入欄を表示]
■無題

泣けました。
最後のシメもよかったです!!
命の大切さって、やっぱり、
自分がその場に居合わせないと実感湧かないものなのかな。
でも人によっては感動もあるかもしれないけど、
見てられなくなることも、ありそうですよねィ・・

珠夢* 2007-03-10 17:26:40 [コメント記入欄を表示]
■思い出しました

過去の記事にコメント失礼します。はじめまして。僕も看護学生をしているんですが、ちょうど優咲さんと同じかそれより早い頃に母性の実習に行ったんですが、僕は出産に立ち会っただけでなく、その日のうちに中絶で出てきた子ども(16週)を見学させていただきました。そのときの命の尊さと果敢なさが今この記事を読んでいて甦りました。ありがとうございました。

ユンヒョン 2007-04-16 00:19:39 [コメント記入欄を表示]
■>出産

げっ、俺としたことがコメントレス抜けorz
ユンヒョンさん、こちらこそありがとう;;

>珠夢*さん
レスが遅くなってしまって申し訳ないですorz
1ヶ月以上も遅れるとかありえん;;
実際見ていると確かに痛々しいところもあるのですが
それでもなぜか目を離すことなく見入ってしまいます。
なんでか不思議ですけど、不思議と見入るんですよねー。

>ユンヒョンさん
はじめましてー^^
同じナースマンになるとは嬉しい限りです♪
それにしても出産だけでなく中絶まで目にできたとは
なかなかない経験をなされたのですね・・・
こうやって刺激しあって、いい看護師になれたらいいですね^^

優咲 2007-04-16 00:32:28 [コメント記入欄を表示]
  1. 2007/12/04(火) 17:55:09 |
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