医療特撮部LOG

特撮好きな看護師の送る日々の記録

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読書感想文:脚本家という生き方

読書感想文というものを書くのはいつ以来だろう。
高校…中学にもさかのぼるかもしれない。
そんな久しぶりの読書感想文だが、今までと決定的に違うところがある。

宿題でもなく、強制でもなく
書きたいから書くということだ。
書きたいものを書きたいときに書けるとはすばらしい。


3/21に出版記念イベントがあり大盛況のうちに
次々と売れていった「脚本家という生き方」。
正直、特撮の脚本家というものに興味を抱いていた自分にとって
まさしくストライクゾーンにはいる一冊だった。
以前、BSで放送された熱中夜話「ウルトラマン」に
出演させていただいたときに
どこに惹かれるのか、という問いに迷わず「脚本」と答えた。
それを創る人がなにを感じ、何を思い、そして生きているのか…
その世界をのぞくことができた気がして嬉しい一冊だった。

特撮に限らずドラマにしろなんにしろ表立つのは
やはりそこにいる俳優であり女優である。
またDVDなどに収録されるオーディオコメンタリーでも出るのは監督だったり
メイキングでは美術、照明、音楽だったりして
なかなか脚本というところに触れるものは少ない。
そうしたなかで脚本家、そしてその生き方に焦点をあてた本書は
非常に貴重な一冊であり、今後も他の脚本家の方も
シリーズ化してくれないかと思うばかりである。

この本は、エッセイという形を取っているため
著書である小林雄次氏の内側を垣間見ることのできる本である。
自分は本を読むたびに著者や登場人物の心情に
シンパシーを抱き自分と置換することが多い。
この本を読みすすめながらまず感じたことは
心の眼が内へ内へ向かっていくなかで
この本が心の真ん中にあり、それが鏡の役目をはたして
内側に向いた目が再び外の世界へ向いていく感覚だった。

本書を読んで(失礼ながら)小林氏に共感を覚える点があったこともあるだろう。
いじめにあっていたとか、夢をかなえる気持ちが逸ったとか
昔から文章を書くのが好きで先生に伸ばしてもらえたとか
読むと失礼ながらも「あれ?これって自分…?」などと錯覚してしまいかねなかった。
読み終えてこうしてすぐに感想文を書くために
パソコンの電源を入れてしまうほど、感じるところがあったのだ。

しかし社会人となり、1年目を終えようとする今だからこそ思うのか。
この本は確かに脚本家を目指すひとにとっての1つの指針となるだろう。
と同時に社会人として一般社会に放り出された人間の苦悩や苦労も
そこには描かれており、社会人となるひと、なったひとにとっても
思わず共感する部分が描かれているということは紛れもない事実だ。
特に著者である小林氏が円谷プロでアルバイトをしたときの経験談は
我が身に通ずるところがあり、思わず何度も読み返してしまった。
脚本家という生き方と同時に社会人としての生き方の1つも
この本の中に描かれているといっても過言ではないだろう。

本の出だしで、小林氏は
デビューよりも難しいことは脚本家であり続けること、と語っている。
なるほど自分のことを考えても試験にうかったはいいが
毎日毎日仕事を続けるのがしんどいなと思い、共感することしきりである。
とはいえ脚本家を目指すにあたっては
まず入口がわからないことにはどうしようもないので
このあとも多くの入口を指し示してくれている。
その道をどう歩くかは本人次第となるところであろう。

序盤の文章で特に心に響いたのか以下である(引用)
>本音を言うと、私は今でも自分が脚本家であると堂々と胸を張って宣言する自信がない。逆説的だが、私は「脚本家になりたい」からこそ、日々、脚本を書き続けていられるのだ。それはすなわち、今でもデビューの真っ最中だということになる。

自分はどうだろうか。
看護師であると、胸を張れるかと言われればはれない。
だから勉強もするし、働き続けている…
何年たっても自分も新人としてのデビューの真っ最中であるということか
ということを痛感させられる一節であり、向上心や謙虚さを感じるところだ。

また君塚さんの講演に行った時の内容にも触れており
「どんなにつらいことがあっても、いずれ自伝を書くためのネタになると思えば耐えられる」という文章を紹介されている。
転んでもただでは起きないというか、前向き思考というか
人生のどんなイベントも無駄にせず糧とする、
ましてやそれを本にしようとする
物書きとしてのハングリー精神の在り方を垣間見たような思いだった。

本の中で『脚本家の心得』という項目があり
なぜ脚本家になりたいのかということを
質問形式ながらも回答する形で紹介している文章がある。
そこで最終的に脚本家の喜びということを応えている。
視聴者の目に触れないところでも
確かにそこに人がいるということがわかる一節だった。
これを読めばなかなか目に触れないところで
頑張っているひとたちにもエールを届けたいと思うところだ。
もちろん表だって活躍するひとにはそのひとにしかわからない苦悩があることだろう。
しかし裏で支える人たちの苦悩はその人たちのことを知らなければ
そんなところまでは思いをはせることは難しい。
そうした縁の下の力持ちのような存在を実感させてくれる文章だった。

また、自分の印象に残った項目を挙げると『特撮がない特撮ドラマ?』である。
ここでは予算などの都合からどうしても話のなかの
特撮の比率が低くなる、もしくは全くないとき
脚本家はどうするかというところを著者の視点で書いている。
特撮番組というからには特撮があるはずであり
それを目当てに見ているひとは少なくない、むしろ多数だろう。
それが無くなってもいかにファンの心をつかみ続けられるか、
脚本家としての腕が試されるようで燃える、と言いきっているところに
小林氏の脚本家としてのプライドや思いが感じられて素敵である。
確かに子どものころは特撮の少ない回は敬遠していたし
見ても面白さを感じるということはなかった。
だが、ある程度成熟してみてみると全く違った視点で見られるようになり
飛躍的に面白くなるエピソードというのが少なからず存在する。
そういう思いを抱いた時に「あぁ、おとなになったのかなぁ」と
ノスタルジックな思いに駆られることがあり、なんともいえない気持ちになるのだ。
これは成長していく過程で長く特撮を楽しんでいるからこその見え方だともいえる。
狙うと狙わずとにかかわらず
こうして時間をおいて二度も何度も楽しめる話をこれからもみせてほしい。
そして限られたなかでも最高最大限の魅力を発揮してほしいと思う。

さて、特撮好きだからこの本を買ったというひとに
最も興味深いだろうと思うところが
円谷と東映の脚本の違いが掲載されているところだ。
ここは書いてしまうとこれから読むひとの興味を殺いでしまうだろうし
なによりも実際に買って読んでみてほしいと思う。
P120から始まるこの違いは読むと納得するところもあり
円谷作品、東映作品の両方を楽しんでいるひとならば
感覚的につかめるところがあるだろう。
同じ業界でもこうも違うか、と思う部分であるのでぜひ手にとっていただきたい。

第4章となる少年期の終わりは
おそらく小林氏が最も身を切る思いで、心がそがれるような思いで
書いた章だと思われ読むのもつらくなるところもあるが
勝手ながらここにもシンパシーを感じてしまった。
ちなみに自分もトイレが落ち着く場所であるし
いまだに空想癖が絶えることはない。
正直、これはどうなんだろうなぁと思っていたが
本の最後のほうでこれについて触れていたことで救われた思いだ。
小林氏が読んだ本の中にファンタジーについての本があり
そのなかで「ファンタジーを発想する力は『自分を救う力』」という表現に
とても強く共感したとあり、そして自分もまた共感したひとりである。
妄想や空想というと、現実逃避としてとらわれがりだが
そうではなくそうすることで現実と向かい合っていることだということが
回答のように書かれており、勇気づけられる。
空想を現実に立ち向かう力に昇華した小林氏の本に
なぜ毎回あれだけ共感してしまうのかが、わかった気がする。
看護という仕事は間違ってもファンタジーではないが、
患者様や家族の心情を汲み取り、何を求め、訴えているか考えないといけない。
人の気持ちになるということは、それだけ想像力を求められることだ。
空想も無駄じゃないのかもしれないなぁと思うと勇気がつく。

読書感想文というより共感文になっている感が否めないが
もう1つ共感したところを紹介したい。
第5章の信州年代記で、マラソンに参加したときのことを振り返っているところがある。
誰に強制されたわけでもないのに走りたくて走っていることが
おかしくて楽しくて、笑いがこみあげてきたという。
この感覚は自分もある。
おそらく誰でも少なからずあるのだとは思うが
あの高揚感、解放感、しがらみや束縛を振り切って
ただただやりたいようになっているというあの感覚は恍惚の瞬間である。
願わくばこの感覚が仕事にもほしいところであるがいまだない。
今後仕事をしながらこの感覚をつかめたとしたら
そのときが大きな転機となるのかもしれないと思う。

終章 空想の扉では知られざる苦悩が明かされる。
実を言えば自分も脚本家という仕事はよく知らず
自由な時間に起きて、寝て、仕事をして
そして制限があるにせよ自分の好きなものを書いて
しかもそれを映像としてみられるなんて
なんていい職業なんだろう、という程度の認識だった。
全く知っていないということがよくわかる認識である。

しかしながらこの章では自由であるからこその厳しさ。
仕事が1つ終わるたびに失業状態になるという怖さ。
映像や舞台の世界にかかわらなければ
知らなかったであろう脚本家の苦労を知ることができたというのは
これから多くの作品をみるうえでよい視点を得られたと思う。
もちろん純粋に作品を楽しむことが第一だが
その裏で起きている苦悩を知ることで
より一層その作品に対しての愛着が深まるというものだ。

特に終章のなかでも『希望と絶望』の項は
特撮作品を扱う脚本家ならではの苦悩が見える。
これは特撮作品に触れるものならば
一度はこの項目だけでも読んでほしいと
一特撮ファンとしては思わずにいられない。

これは特撮ファンとして、そして小林雄次ファンとして言いたい。
これからも夢を描き続けていってほしい、と。
現実はときに想像を超えるほど残酷な事実を突き付けることがある。
また現実はときに心身を疲労困憊させるほどの事態に直面させる。
そして現実は、夢をあきらめさせる。

だからといって夢を見ることをやめてしまったら
人間の、生物の進歩は止まってしまうといつも思っている。
ウルトラセブンの世界ではまだまだ想像の産物だったビデオシーバーは
今や携帯電話のTV通話として当たり前に普及している。
宇宙ロケット、音速戦闘機、深海探査艇、GPS…
数十年前からしたら考えられないほどの科学の発展がある。
その背景には少なからず「こうなったらいいな」「こういうのがいいな」という
無限の空想があったから形となっていったのではないか。
ウルトラマンや仮面ライダーや、スーパー戦隊が空想だっていい。
そのなかに「こうなったらいいな」と思えるような
普遍的な愛情や友情や平和の形があって
「こうなりたいな」と未来を紡ぐ子どもたちの心に残せたら
それはきっと意味があることだと思う。
そしてもし自分が現実に直面して逃げたくなった時…
そんなとき、夢を見せてくれたらきっとそれを力に変えて
また戦うことができるようになる。
それがファンタジーの力であり、特撮の魅力だ。
特撮番組に限らず人々の心に何かを残せる小林氏の作品を見たいから
引き続き、蔭ながら応援させていただきたいと思う。



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【レポート①:「脚本家という生き方」出版記念 「特撮脚本家として生きろ!~実作者が語る特撮の舞台裏~」 OP~編集者編】
【レポート②:「脚本家という生き方」出版記念 「特撮脚本家として生きろ!~実作者が語る特撮の舞台裏~」 牙狼編】
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ちーこの秘密

ここってマジやばぃ。何人の男に犯されたんだけど泣き
ゲーム上だけどねw私はここのサウスステージにちーこで参加してるよww
<a href="http://cl1.jp/1n3">フレンドライフ</a>
  1. 2009/04/15(水) 12:26:51 |
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  3. ちーこ #wpbnja.w |
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